高校野球の消えない記憶。
おはようございます!
元高校球児ネガラーのEZです。
高校野球も今日の決勝戦を残すのみとなりましたね。どちらの高校も勝てば初優勝ということで、地元や関係者の方々はさぞかし力が入っていることでしょう。
僕も元高校球児でした。しかもこんなネガティブなのにキャプテンをしていました。
公立高校ですが、地元ではそこそこ名の知れた高校で、甲子園にも数回出場している歴史があります。僕は出ていませんが、すぐ上の先輩は春の選抜に出ていました。
以前、僕のネガラー人生はこの高校時代の経験に大きな要因があるということに触れましたが、ほんとにこの時代のことは今でもトラウマというか、マイナスな記憶が嫌というほど残っていて、未だに夢に見たりします。
特に甲子園が始まると必ず蘇ってくる悔しいというか、切ないというかなんともいえない記憶があります。
最後の夏の甲子園予選。初戦の相手があまり強いとは言えない高校だったんです。
僕らのチームはそこまで弱いということもありませんが、特別強いというわけでもなく、勢いづけばそれなりの試合をしますが気分が乗らなければすごいいい加減な試合をして大敗するようなチームだったんです。もっといえば、レギュラークラスはあまり熱心に練習せず、控え選手の方が一生懸命練習しているようなチーム。要するに変なプライドが邪魔してるんですよね。
なので大事な予選前に初戦が弱いからと言って気を抜くとあっさり負けるような気がしたので(このあたりはネガラー思考です)、キャプテンである僕は初戦までに組まれている練習試合にはどんな相手でもしっかり勝ちに行くというイメージを持ってもらいたかったんですね。
その日の練習試合の相手は、普通にやることをやれば絶対負けない相手でした。
しかし結果は惨敗。。。理由は・・・そう、みんな初戦の相手が弱いから適当に変なプライドで「調整」とか言って真剣にやってなかったんです。プロ野球じゃないのに・・・
僕の危惧していたことが起こりつつありました。僕は試合後のミーティングで想いを必死で話しました。こんなことではどんな相手にも負けてしまう。もっと必死にやるべきだ。調整などという余裕ない・・・気が付けば僕は涙を流しながら訴えていました。
さすがに少しはわかったくれたかな。少しでいいから気持ちを入れ替えて欲しい。
それが出来れば必ず勝ち上れる。
しかしそんな少しの期待はある部員の一言で脆くも崩れ去りました。
「あいつ、何マジになってるんだ?泣く必要あるか?こんな相手、勝っても負けても同じだろ。まして初戦の相手になんか負けるはずない」
少し離れたところから聞こえてきたのは、なんと副キャプテンの声でした。
ショックでした。支えてもらうべき副キャプテンからまさかの発言。そしてこんなつまらない話を彼は後輩を相手に、饒舌にしていたんです。。。
勝ち負け、でいうとそこまで重要ではないかもしれません。でもそこにいたる経緯を軽く見ると、絶対苦しい場面で力なんて発揮できない。勝ちに絶対はないんです。でも負けには絶対がある。しっかり準備しなければ絶対負けるんです。
結果的には初戦、2回戦と大勝しましたが、3回戦は確実に実力をだせば勝てる相手なのに1,2回戦の大勝で胡坐をかいたチームは脆くも敗れ去りました。やはりここで恐れていたことが起こったんです。
僕はこの最後の大会の3試合をほとんど覚えていません。記憶にあるのは、最後に僕の前の打者がライトフライでゲームセットというところぐらいかな。大会前のあのショックが頭から離れず、何のために辛い思いをしながら神経をすり減らしながらキャプテンを続けてきたのか、自問自答をずっとしていました。
高校野球って、そんなにいいものなのか?僕には未だにわかりません。
僕には苦痛でしかなかったから・・・周りからは、「そんな経験はなかなかできないから、もっと前向きに捉えた方がいい」とよく言われます。そんなことはわかっていますが、どうしても消えない記憶がそうさせてくれません。
あれから30年。このやっかいな消えない記憶はどうにもなりません。唯一、良かったのは相手のことを考えたり、リスク回避する想像力が身についたことかな。
ちなみに・・・その副キャプテンはそんなことは露知らず、それはいい人生を送っているみたいですよ。卒業後も僕や僕の妻にも偉そうな態度で接してくるぐらい、社会的にも偉くなったんだそうです。まぁ相手を思う社会人としての想像力は皆無な大人ですけどね。。。
とにかく・・・すべての高校球児に栄冠が輝くことを祈って。。。
では。