なかなか仕事を辞めれない介護職。その影響は・・・
おはようございます!
僕は大学を出てから20年ぐらい介護業界にいました。
専門学校で教員をしていたことや、今はキャリアコンサルタントとして転職支援をしている関係で色々介護系人材のお話も入ってきたりします。
なかでもほんとによく聞くのが「施設を辞めたいけど辞めれない」という話です。
辞めたいけど辞めれない・・・なんで?
それは辞めれない状況を作られているからです。
その状況とは
①上司から「利用者を見捨てるのか」的な話をされる
②同僚から引き留められる(福祉的価値観での無責任さで)
③明らかにスタッフが足りず、白い目で見られる
④ちょっと待ってくれと言われ、そのままと半年ぐらいほっとかれる
⑤介護以外の仕事で通用しないぞ、と念を押される
これ、僕が実際に聞いた話です。
②に関しては、人が足りないので今抜けられると自分が困るから、あたかも「あなたと働きたいの!」とかペラペラの福祉的価値観で感動秘話を作り引き留めるというやつです。
しかし・・・
基本的には自分の選択をするしかありません。何を言われても、「辞めるんだ」と思ったことを思い出し、その意思が変わらず強ければ押し通して辞めるべきです。
僕はこの状況に流され、ずるずる何年も働き続け、そして今抜け殻みたいに同じ施設で仕事をしている人を知っています。もうそうなると夢も希望もなく、話を聞いてもかなり投げやりになっています。もちろん、仕事へのモチベーションは低い。
しかし考えてみると、そんな投げやりな感じで仕事されると利用者やその家族はたまったもんじゃありません。安心して預けることなんてできない。
施設は、そういうことも考えて引き留めてるんですかね。。。無理に引き留めるだけ引き留めて、辞めるって言わなくなったらそれでおしまい。フォローも何もない。これが現実でしょう。
こういうのって、誰かが言わなければずっと改善されないし、困るのは利用者ですよ。施設の中は閉鎖的だから、そんなのは見えてこない。でも僕は業界にいたし、今もそういう話を現役介護士からリアルに聞けるし、その一方で身内を施設に預けているからほんとに気になって仕方ない。
ネガティブだから、余計考えてしまいます。
「大丈夫、大丈夫!」などとポジティブには絶対なれない話です。
人が足りない、という状況はわかりますが、果たしてそれを改善しようと真剣に取り組んでいますか?辞めたら入れる、というつぎはぎのような人事ではもう限界ですよ。
今後、益々増える高齢者。
日本の介護は一体どうなるのでしょうか・・・