ネガティブ思考の歩き方。

ネガティブ、マイナス思考・・・周りからそう言われて悩んでいる人っていますよね?僕もその一人。でも、ネガティブがそんなに悪いことなのか・・・たぶんそのおかげでうまくいっていることも多いはず。そんなネガティブ思考を前向きに考えるブログです。日常の出来事を中心に今更変われないネガティブ思考で前向きに考えます!

転職に間違ったポジティブ思考は要らない。

こんにちは。

 

僕は普段、転職エージェントをしています。キャリアコンサルタントという資格を持っているので、転職希望者としっかり面談をし、適性を判断しアドバイスをしています。それこそ色んな話を聴かせてもらうのですが、これまでに出会った中でも妙にポジティブすぎて失敗する人のケースをちょっとご紹介しますね。

 

28歳の女性で、大学卒業後に飲食業で6年ほど勤務していた方で、そろそろ飲食業ではない仕事に変わりたいというご相談です。理由は、「体がきつくなってきたので、長くできる仕事をしたい」ということで、希望していたのは事務とか営業。

 

まずこの時点で、「なぜ自分に事務や営業ができると思ったのか」というのが気になるんですが、要するに体をそこまで酷使しない職種、というだけの発想でした。社会人6年になる人が、職種の中身をほとんど理解せずに「私はできるでしょう」みたいなノリで希望していたんですね。

 

その方は確かに前向きで明るく、ポジティブを絵にかいたような人なんですが、ちょっとそういう想像力というか、リスクをあまりにも考えない感じもあったので、僕はそのあたりも包み隠さず話をしました。これまで接客しか経験がなく、しかもいわゆる「会社組織」という中で仕事をしたことがないので、環境の違いや雰囲気、仕事の進め方や同僚とのコミュニケーションまで全く違うものになる可能性があると。

 

そこまで踏まえて考えないと、安易な想像でのプラス思考は危険だということも伝えました。

 

なによりこの方は本当に接客に関してかなりのスキルがあり、確実に適性はそこにある。で、ずっと店舗での仕事ではなく、上の段階に上がって指導する側になる能力もあるのでそういう方向も話をしていました。

 

でもそんなことは耳に入らず、結局僕らの斡旋ではなくどなたか知り合いの紹介でシステム開発会社の事務に転職してしまいました。

 

・・・それから4カ月後。

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再度、相談のご依頼が来ました。そうです、同じ方からです。

結局、「私には向いてなかった」とのこと。

何が一番向いてなかった?という質問には、「よくわかりません」と。

 

しかしこの方、「できないのがわかったので次に行きます!」とポジティブに言ってました。

 

これ、一見前向きでいいように思いますが、実は一番危険なポジティブ思考なんですよね。

 

というのは、そこに中身がないからです。

「よくわかりません」といのは、何もしてなかったのと同じ。4ヵ月、何を意識して仕事をしていたのか、何を感じたのか、何が出来て何ができなかったのか、などなど本来は考えるべきことを何も考えてないということです。

 

これを単なる虚構のポジティブさだけですべて良しとし、表面的には前向きでいい傾向だとする日本の悪い部分を体現しているにすぎません。

 

こういう人は、自分のマイナス面を見る力がありません。なぜならそれをすると「私はネガティブなの??わーネガティブはいやー!」みたいな固定観念が宿っているからです。

 

極端にポジティブさを良しとする風潮の中で、こういう上辺の間違ったポジティブを信じてしまっている人って多いと思いますよ。

 

僕はこの方にははっきりそういう風に言いました。おそらく理解はしていないと思います。が、耳障りの言い対応をするのならこんな仕事をやっている意味はないので、あえてネガティブ思考が必要な部分を指摘しました。

 

それを理解し、自分の適性を判断できなければ、この方の転職はたぶん終わることがないでしょう。。。

 

では。